転生したら、モブでした(涙)~死亡フラグを回避するため、薬師になります~
「わたくしも、彼の気まぐれには、ほとほと迷惑していて」

なんでも、フロレンツィアは幼い頃より、ヴォルフガング殿下に振り回されていたらしい。

「冒険に出かけたいと言って城から連れ出されてうっかり誘拐されたり、騎士王になると言いだして剣の稽古に付き合わされたり、女は度胸だとか言いだして木から飛び降りるように命じたり……」

“魔法学校のエーデルシュタイン”では、“脳筋バカ王子”として愛されていたヴォルフガング殿下だったが、貴族視点で見るとかなり残念な人だ。できれば、関わり合いになりたくない人種である。

「ニコラ、あなたのことも、珍しい光属性だからとか、竜を使い魔として従えているからだとか、そういう理由で近づいているだけだと思っていますの。すぐに飽きるとは思っているけれど、王族の対面というものもあるでしょう?」

やはり、フロレンツィアは嫉妬でヴォルフガング殿下を糾弾していたわけではなかったようだ。

「もしもあなたが本当にヴォルフガング殿下をお慕いしているのならば、いろいろと取るべき処置は行いますけれど」

挙手して、質問する。いろいろ取るべき処置とは、具体的にどういうものなのかと。
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