転生したら、モブでした(涙)~死亡フラグを回避するため、薬師になります~
一応ここで、フロレンツィアにニコラを紹介する。

「あの、フロレンツィア。こちらは、ニコラ・マルクスさんで」

「平民なのに魔法の才能があって、飛び級で入学してきたのでしょう?」

チラリと、フロレンツィアに一瞥されたニコラは、恐縮しきっていて居心地が悪そうだった。ヴォルフガング殿下に目をつけなければ、ふたりはこうして出会うことなんてなかったのに。罪な男である。もちろん、悪い意味で。

フロレンツィアはニコラに、同情するように言った。

「あなたも、お気の毒でしたわね」

「へ?」

「ヴォルフガング殿下が気にかけるから、迷惑されているのでしょう?」

「いえ、あの、えっと……」

元気よく「はい、そうですね!!」なんて相づちは打てないだろう。この私ですら、三秒くらいは躊躇ってしまう。一応、あれでも王族だから。
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