白雪姫に極甘な毒リンゴを 3 (桃華の初恋編)

☆桃華side☆

「桃ちゃん? どうだった?」


 心配そうに私を見つめる六花に
 笑顔を作ってみた。
 大丈夫だよって思わせたくて。


 でも私の嘘は
 六花にはお見通しらしい。

 
 六花は
 私を優しく包み込んでくれた。


「ごめんね、桃ちゃん。
 私が……『甘えたほうがいい』なんて
 言っちゃったから」


「六花のせいじゃないよ。
 ただ……
 ザ・女の子って感じの六花が
 一颯先輩に甘えたら
 そりゃ効果絶大だと思うよ。

 でも……
 かわいげのない私が甘えたところで
 気持ち悪がられるだけなんだよ」


「そんなことないもん!
 桃ちゃん、私には甘えてくるでしょ。
 その時の桃ちゃん
 すっごく、すっご~く
 かわいいもん!!」


「六花……」


「それにね
 桃ちゃんはわかってないよ。
 そりゃ、桃ちゃんに睨まれたら
 『怖い』って思うよ。
 でもニコって微笑まれたら
 一瞬でキュン死しちゃうくらい
 桃ちゃんは美人さんなんだからね。
 もっと自分に、自信を……」


「ありがとね。 六花」


 私は六花の言葉をさえぎるように
 六花の頭を撫でた。


 私を慰めようと
 必死に言葉をつむいでくれるのは
 嬉しいけど。

 私はかわいくも美人でもないって
 自分でわかっているから。


 どんよりとした空気を消し去りたくて
 私は明るい声を出した。


「六花~ お腹すいたね。
 今日の私のお弁当は衝撃的だよ」


「ということは
 今日は恋都さんが作ってくれたの?」


「当たり!!」


「桃ちゃんのお弁当がどんなのか見るのが
 私の楽しみの一つでもあるんだ」


「あの、気色悪いお弁当を食べるのは
 私なんだからね。
 なんなら、交換する? お弁当!」


「フフフ。
 遠慮しておきます」


 六花の弾んだ声に私も嬉しくなった時
 いきなり誰かに腕をつかまれた。
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