もう一度だけ、キミに逢いたい。
「よかった…目が覚めたんだねっ……。僕のこと、分かる…?」
「えっと…ご、ごめんなさいっ…。どこかで見たことがあるような気はするんですけど…」
申し訳ないと思いながらも、ぎこちなく首を横に振る。
「そっか…。あれから7年も経って、僕も結構見た目変わったからね…。僕の名前は東條 疾風。そう言ったら分かる…?」
や、やっぱりあれから7年経ってたんだ……って、ん?
分かっていたとはいえ、少しショックを受けると同時に、あることに気づく。
ま、待って…
東條 疾風って言ったら確か、光ちゃんが所属していたクイズ研究会の部長をしてるっていう…
前にわたしも2回だけだけど、会ったこと、ある…
そ、そういえば、自己紹介してくれた時に医学部だって言ってたような…
ってことは、今はこの病院でお医者さんをしているってことなの……?