転生令嬢はまるっとすべてお見通し!~婚約破棄されたら、チートが開花したようです~
「コディ・フェーヴル……か。よし、覚えた」
「お前もあの女と同じ学園だったんだろ? 全然覚えがなかったのか?」
「同じクラスとか委員とかじゃない限り、そんな生徒同士の関わりとかなかったもの」
「俺は学園に行ったことがないからかわらないが、そういうものなのか」

 フィデルが学園にいたら、どんな生活を送ってたんだろう。というか、エリオットは私と同い年だから、フィデルは下級生になってたのか。
 校庭にあった大きな木の下で、制服を着て本を読んでいるフィデルを想像してみる。……絵になりすぎ! 

「……なにをしている? 目を閉じても、力が使えるようになったか?」
「えっ!? い、いや、使えないけど」
「そうか。いきなりひとりでにやにやしだすから、なにか見ているのかと思った」

 『あなたの制服姿を勝手に頭の中で想像して見ていました』なんて言えるはずもなく、私は適当に笑ってやり過ごす。

「でも、名前をゲットできたのは大きいわね! これで私の力でいつでも彼を見ることができるわ」
「そうだな。もし本当に犯人だったら、コディの動きさえ監視していれば、事件がいつ起きるかも把握できる」
「ここまでは順調ね。じゃ、早速コディを見て、まずは現在の彼の居場所を特定するわ。そしたら、直接コディに会いに行きましょう」

 私の言葉に、フィデルは頷く。
 私は今日二度目の力を使った。事件解決までは、フィデルの〝予知能力〟よりも私の〝千里眼〟のほうが出番が多くなりそうだ。

 あまり同じ日に多用すると、見られる時間が短くなってしまうから、そこは気を付けないと。
 コディの姿が浮かび上がる。コディは街にあるおもちゃ屋さんで、ひとりで退屈そうに店番をしていた。
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