人格矯正メロディ
「ねぇ、副作用が出てるなら、とっくに出てると思わない? 一番最初に使った田村なんて、ピンピンしてるじゃん」


あたしはそう言い、教室後方に座っている田村を指さした。


今日も相変わらずクラスメートたちからイジられていて、田村はうつむいたまま顔を上げない。


「そうかもしれないけど、でも……」


「コトハは心配し過ぎなんだよ。この音楽を聴いた人たちはみんな元気。心配することないって!」


そう言いながらもふとした疑念が浮かんできていた。


コトハは自分からアプリをオススメしてきたのに、どうしてこんなにしつこく消させようとするんだろう?


「もしかしてコトハ、自分がアプリをダウンロードできなかったからそんなこと言ってるの?」


「え? なに言ってるの?」


コトハが慌てたように後ずさりをする。


その様子は明らかにおかしかった。
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