人格矯正メロディ
自分の同世代の子がガリガリにやせ細り、濁って汚い水を飲んでいる写真は幼いあたしのトラウマになった。


あたしが今ここでバカみたいにおかしを食べている間にも、あの写真の子はお腹を空かせているのだろう。


そう思うと、途端に食欲は失われてしまった。


でも……もうそんな呪縛ともおさらばだった。


あたしは母親が作った低カロリーのケーキを粗食しながら私服に着替えた。


今日はこれから海とデートなのだ。


あたしの帰宅時間と海のバイトが終わる時間が被ったため、遊びに行くことになっていた。


ちょうど着替えを終えたタイミングで玄関のチャイムが鳴る。


母親は玄関に出て嬉しそうな声で会話するのが聞こえて来た。
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