人格矯正メロディ
ただ離したのではない。


まるでゴミを投げるように吹き飛ばしたのだ。


あたしの体は強く地面に叩きつけられ、周囲は土埃が舞った。


「ゲホッゲホッ……」


喉の苦しみと埃でむせて涙が滲んで来た。


煙の向こうから2人が近づいてくるのが見える。


逃げなきゃ……!


なにが起こっているのかわからないが、命の危険を感じたあたしはあかちゃんのようにはいつくばって必死に移動する。


どうにか立ち上がろうとしてみても、恐怖で足腰が立たなくなってしまっているのだ。


そんなあたしの視界に、見覚えのある2人が公園へ入って来るのが見えた。


その姿を見た瞬間、思わず泣きそうになってしまった。


あの人たちの姿を見つけてここまで安堵したことは、生まれて初めてかもしれない。


「お父さんお母さん!!」


あたしは必死で2人に呼び掛けて手を振る。


2人は真っ直ぐにあたしへ向かって歩いてきた。
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