人格矯正メロディ
「ごめんね。そんなすっごい星羅ちゃんにこんなクズみたいなお菓子をあげるなんて言っちゃって」


香澄はそう言うと、あたしの間の前でお菓子を握りつぶした。


原型を留めなくなったそれを香澄が床に投げつける。


あたしは呼吸を止めてその様子を見ていた。


どうしてそんなことをするんだろう。


あたしがすぐにお菓子を受け取らなかったのが悪かった?


それとも、香澄のとりまきにならなかったことが気にいらなかった?


どっちにしても、お菓子にはなんの関係もないことだった。


「なにしてるの?」


そんな声が聞こえてきて視線を向けると登校してきたコトハが立っていた。


コトハは険しい表情であたしを見ている。


「おはようコトハちゃん」


香澄はそう言い、コトハの髪の毛に指をはわせる。


コトハは一瞬顔をしかめたけれど、その手を振りはらうことはしなかった。


香澄が面倒な性格であることは、コトハも周知の上だ。
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