人格矯正メロディ
☆☆☆
コトハからなんの説明も聞かずにつれて来られた先は1年生の教室が並ぶ3階だった。
「ちょっと、こんなところになにしに来たの?」
「言ったでしょ? 丁度いい子がいるって」
コトハは同じ説明を繰り返して1年A組の教室へ顔をのぞかせた。
普段見慣れない先輩2人が来たことでクラス内は一瞬静まり返った。
若干の申し訳なさを感じていると、教室の一番の前の席で文庫本を開いている女子生徒に視線が向かった。
その光景自体は別に珍しくないけれど、女子生徒がまとっている雰囲気に目を奪われたのだ。
ただ文庫本を読んでいるわけじゃない。
猫背で丸まった背中はこの世のすべての不幸を背負っているかのように、暗澹とした空気に包み込まれているのだ。
誰にも話しかけられず誰とも仲良くせず、ただ1人の世界に入り込んでいる。
稀に、こういう雰囲気の子はいる。
でもこの子は特別に暗い雰囲気を持っている子だ。
ジッと見つめているだけでも、こちらの心が重たく沈んで行ってしまいそうな気がする。
コトハからなんの説明も聞かずにつれて来られた先は1年生の教室が並ぶ3階だった。
「ちょっと、こんなところになにしに来たの?」
「言ったでしょ? 丁度いい子がいるって」
コトハは同じ説明を繰り返して1年A組の教室へ顔をのぞかせた。
普段見慣れない先輩2人が来たことでクラス内は一瞬静まり返った。
若干の申し訳なさを感じていると、教室の一番の前の席で文庫本を開いている女子生徒に視線が向かった。
その光景自体は別に珍しくないけれど、女子生徒がまとっている雰囲気に目を奪われたのだ。
ただ文庫本を読んでいるわけじゃない。
猫背で丸まった背中はこの世のすべての不幸を背負っているかのように、暗澹とした空気に包み込まれているのだ。
誰にも話しかけられず誰とも仲良くせず、ただ1人の世界に入り込んでいる。
稀に、こういう雰囲気の子はいる。
でもこの子は特別に暗い雰囲気を持っている子だ。
ジッと見つめているだけでも、こちらの心が重たく沈んで行ってしまいそうな気がする。