エリート上司を煽ったら極情愛を教え込まれました
「泉……泉!」

「え?」

「どうしたの?最近元気ないけど」

イベントの打ち合わせのため後越デパートに来ていたのだが、洋介さんのことや自分のこれからのことで頭がいっぱいだった。

だけどそれを誰にも相談できないことが一番苦しかった。

「そ、そうかな?普段通りだけど」

ごまかしてみたが、無駄だった。

「今日、飲みに行くよ」

「え?」

「えじゃない。泉自分のお顔をよく鏡で見てみなさい。悪いけどそんな顔で接客されても困るの」

打ち合わせを終え、社に戻ると課長に呼ばれた。

「なんでしょうか」

別れて数週間が経つがいまだ顔を見ると胸が苦しくなる。

だから無意識に視線を逸らしてしまう。

「数字が間違ってる」

「え?」

こんな凡ミス今まで一度もなかった。

「たるんでるぞ」

「すみませんすぐに修正します」

一礼するともう一度名前を呼ばれる。

「まだ他に何か……」

「ちゃんと寝ているのか?」

洋介さんの心配そうな顔が今の私には辛い。

「……寝てますが」

本当は最近寝不足だ。

「ならいいが」

会話もずいぶん減った。

言い合いもしなくなった。

それでも好きという気持ちは消えることはなかった。

やはり、私はあなたを助けたい。
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