エリート上司を煽ったら極情愛を教え込まれました
それほどお酒に強い方ではないのに……。

健斗が心配そうにこずえの前にお水をおいた。

「ごめんなさい。私のせいでこずえ酔っ払っちゃったみたいで」

だが健斗さんは首を横に振る。

「泉さんのことは彼女からよく聞いています。その……結婚のことも」

「……そうなんですか」

「泉には幸せになって欲しいって言ってたから……。今の話聞こえてましたが、自分が何もできないことをきっと悔やんでるんでしょうね」

するとこずえが寝言のように「泉〜幸せになってよ〜」と呟いた。

完全に眠ってしまったこずえを見かねて店のオーナーが健斗さんに休憩していいよと言った。
そしてこずえを店の奥へと運んだ。



一人になった私は、氷が溶けて水滴のたくさんついてしまった元気が出るカクテルを飲んだ。

モヒートに似たミントのカクテルだった。

美味しいけど……この先どうしたらいいのだろう。
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