エリート上司を煽ったら極情愛を教え込まれました

今谷崎って言った?

「な、何ってるんですか課長。私は有川ですよ。部下の名前を間違えてどうするんですか?」

小馬鹿にしたように言ったものの、本当は内心ドキドキだった。

だって私が社長の娘だということを知っているのは父である社長と人事部長、そしてこずえの三人だけ。

それなのになぜ課長が知っているの?

「間違えるわけないだろ?君は我が社の谷崎社長の娘だろ?」

どうしよう。ただでさえ仕事の時に衝突するというのに私が社長の娘だなんてバレたら、正当な目で見てくれなくなるじゃない。

だいたいそれが嫌で母の旧姓を名乗っているというのに……。

「え?……それは」

「この店広そうに見えるけど……君たちの会話は、丸聞こえだったんだよね」

「え?」

あ〜完全に油断していた。

なんでよりによって課長にバレちゃうの?

婚約者にも裏切られ、上司には社長の娘だとバレて……もう踏んだり蹴ったりじゃない。
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