泡沫の記憶
「朱夏ちゃん自動車学校は順調?」
「うん
予定より早く取れちゃうかも!」
「終わったら帰っちゃうの?」
「うん
お父さん迎えに来る
あーぁ…ずっとこっちにいたいな」
え…
「せっかく友達できたのに…」
なんだ…
またなんか期待した
「友達?
へー…朱夏ちゃんよかったね!
同じ年なの?」
「うん!
友達はバイクの免許も取るから
そしたら乗せてくれるって約束したの」
「え!バイクって…もしかして男の子?
友達っていうから女の子だと思った」
「うん
私が帰る前に海に行こうって話してるの」
「えー…楽しそうだね
海か…
なんか、朱夏ちゃんに気がありそうだね
いいな…若いってキラキラしてるね」
「水着買わなきゃ!」
「え!泳ぐ感じ?
ふたりで浜辺を歩いたり…
少し足を水につけるぐらいに思ってたけど…
それでいい雰囲気になったり…」
「朱夏、海はダメ!」
「なんで?」
「なんかあったら、危ないだろ」
また言ってしまった
「なんかあったら…って
いつも京ちゃん言うけど
なんかあったらお父さんに言って!
京ちゃんは私のお父さんじゃないから」
「お父さんから預かってるから
オレに責任があるの!」
「もぉ、京汰…
そんな強く言わなくても…
…
朱夏ちゃん、また料理手伝ってくれる?」
「美空、悪いけど
今日、帰ってくれる?」
「え…」
「朱夏の夏休みの課題見てあげるから…」