泡沫の記憶
「京ちゃん…
痛いよ…腕…放して…」
「…ごめん…」
「京ちゃん…放して…痛いよ…」
朱夏の目から涙が溢れた
「ごめん…朱夏…」
わかってるのに…
オレは朱夏の腕を離せない
「京ちゃん…痛いよ…
…
優しく、してよ…」
オレはゆっくり朱夏を抱き寄せた
小さくて柔らかくて
壊れそうで…
18年前と同じ
朱夏が産まれて
オレは朱夏の叔父になった
かわいいな…って
オレが守ってあげたいな…って
あの時の気持ちは間違ってなかったはず