はやく俺のモノになればいいのに


――――俺の彼女


「誰がトマトじゃ」


みんなの前で、言ってくれた。

ずっと言って欲しかった言葉を。


改めて自分はユキさんの恋人になれたのだという実感がわいてきた。


それに、ユキさんは、少しもイチヤくんと私を疑わなかった。


……信じてくれている。


「なのに。あらぬ噂流したら……俺の機嫌がすごく悪くなるけど」


あんなにざわついていたのに

今、こんなにあたりがシンとしているのは

ユキさんの囁きに耳を傾けているから。


「それでも。まだ、なにか言うことある?」


女の子は、黙って頭を横に振る。


「ウソだと思うなら証拠動画こっちはいつでも出せるからな。出されたら困るのはそこに写ってる女ども……。待てよ。あいつらに死ぬ気で探させれば管理人か投稿者見つけられるかもな」


イチヤくんがつぶやいたとき、


「あ、投稿消えた!」

と実柑。
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