鳴り響け、復活のソナタ


2人で意見交換しながら、
改めて建設現場へと着いた。


ここにも誰か目撃者がいないか・・
豊川さんが目をこらして周りを覗う。


「あそこの電柱の傍に立っている、
マスク姿の女性に話を聞いてきます。」


「分かりました。
じゃあ僕も・・・・・・・?」


豊川さんの後ろに続こうとした時、
ジットリとした視線を感じた。


「・・・星野君?どうしましたか?」


「・・・・・・・・・・・・・。」


「・・あ・・あそこにもいましたね。」


「あのお爺さんもやっぱり死者ですか?」


「6割キープおめでとうございます。
君はあのご老人にお願いします。」


「分かりました。」



視線や雰囲気というより、

今日もこんな暑さの中、冬物のロングコートを羽織っていた事が確信に繋がった。

ジットリと目が合いながらお爺さんの隣に腰掛ける。


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