プリンセスストロベリーの憂鬱
細身の夏恵だが、当然くっつかなくてはオレがベッドから落ちる。


「夏恵、せめて向こうを向いてくれ…」


夏恵はオレの腕を掴んでぐいぐいくっついて来る。

胸が当たってる。

シャンプーの匂いも、情欲を誘う。


夏恵じゃない女だったら、親戚でも生徒でもなかったら、手を出すかと言われればNOだ。


そこまで飢えてはいない。

夏恵だからだ。


理性と本能が戦っている中で、眠れるわけもなく、ようやく眠れたのは、夜明け過ぎだった。
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