触れたい、できない
「…僕に聞いてる時間あるんなら、直接聞けばいいじゃないですか。貴方そういうタイプでしょ」
面倒くさそうに話す万屋に、私は涙目になる。
「こういう恋愛に関してはサバサバ出来ないんだって〜!」
…自分でも分かってるよ、らしくないって。
でもさ?小さい頃から毎日一緒に過ごしてきた人に恋愛話するって…
_ちょっと恥ずかしくない?
「あ、僕仕事終わったんで帰ります。」
相変わらずのスピードで仕事を終えた万屋は、さっさと帰り支度を始める。
「や、ちょっと待てーい!」
こんな悩んでる乙女を置いてく?!
私にとっちゃ、一大事なんですけど!
私は慌てて万屋のカバンを引っ張り、それを抱きしめる。
「…っちょ」
万屋の無表情な顔が、一瞬揺らぐ。
「もうちょい居てくれるんなら離す!!」
…ごめんね万屋!こんな強引なやり方!
自分でも最低だってわかってるけど、ほんと蓮には迷惑かけたくないの…!