触れたい、できない
「_君ひとり〜?可愛いねえ」
顔を上げると、そこには1人のおじさんが立っていた。
まだ夕方なのに、相当酔っ払っているのかフラフラしている。
「えっ、と……っ」
私はいつものように堂々と立ち向かおうと、口を開く。
_でも
……あ、れ?なんで………?
いつものように、スルスル言葉が出てこない。
泣いてるから?
怖いから?
_嗚咽が邪魔をして上手く話せない。
そんな私を見たおじさんは、ニタァと笑った。
「泣いてるのかいぃ?可哀想に…おじさんといい事して、元気になろうか〜!」
そう言った瞬間に掴まれる、私の腕。
「ひっ」
反射的に振り払おうとするも、酔っ払いおじさんは男で、私は女。
到底振り払えるはずもなく、
「…やっ!やめて下さ…っ」
私はどうしようもない恐怖でギュッ目を閉じた。