からふる。~第5話~
ようやく帰って来たと思ったら、休む暇なく夕食の準備だ。



「凜く~ん逃げないで~。最後までやってくださ~い」


「ごめんなさぁい。ちゃんとやりまぁす」



ということで私と白鳥先輩、黄海くんの3人体制に戻り、カレーを作ることになった。


じゃがいもと人参の皮を剥く作業を私が、玉ねぎのスライスを黄海くんが、肉のスライスを白鳥先輩がやることになった。



「玉ねぎ目に染みるぅ」


「玉ねぎの細胞を潰すからそうなるんだ。潰さないように刃を大きく動かせば大丈夫だよ」


「でも僕へたっぴだしぃ」


「じゃあ1回見本見せるよ」


「ありがと、澪先輩!」



白鳥先輩にもハグをする黄海くん。


本当に生粋の甘えんぼさんみたい。


こんな感じで進めていたら日が暮れそう。


せめて私だけでもスピーディーにやらなくちゃ。


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