強引な彼と恋のマジックドライビング
度々遊びにくる兄の友人に
「しんちゃん、しんちゃん」
と仔犬のようにじゃれつく私を、しんちゃんはいつも制服のポケットからチョコレートを出して私の手に握らせる。
その大きな手は頭をわしゃわしゃなでまわして
「可愛いな、朝陽ちゃんは。
俺もこんな妹ほしいな、羨ましいな大地が。
朝陽ちゃん、俺のことも "お兄ちゃん" って呼んでよ」
と屈託のない笑顔をむけられ、ドキドキしながら
「呼ばない…。
お兄ちゃんは一人だけだもん。
しんちゃんはしんちゃんなの!」
とむくれて不貞腐れた私の頭をさらに撫で回して…いつも子供扱いされていた。
大好きなしんちゃん。
彼にとって私はただの友人の妹で、妹みたいな存在のただの小学生の子供にしか過ぎなかった。
しんちゃんが同じ制服の女の子の腰に手を回して歩く姿を見かけたとき、私は走って家に帰り、布団にくるまり大声で泣いた。
「しんちゃん、しんちゃん」
と仔犬のようにじゃれつく私を、しんちゃんはいつも制服のポケットからチョコレートを出して私の手に握らせる。
その大きな手は頭をわしゃわしゃなでまわして
「可愛いな、朝陽ちゃんは。
俺もこんな妹ほしいな、羨ましいな大地が。
朝陽ちゃん、俺のことも "お兄ちゃん" って呼んでよ」
と屈託のない笑顔をむけられ、ドキドキしながら
「呼ばない…。
お兄ちゃんは一人だけだもん。
しんちゃんはしんちゃんなの!」
とむくれて不貞腐れた私の頭をさらに撫で回して…いつも子供扱いされていた。
大好きなしんちゃん。
彼にとって私はただの友人の妹で、妹みたいな存在のただの小学生の子供にしか過ぎなかった。
しんちゃんが同じ制服の女の子の腰に手を回して歩く姿を見かけたとき、私は走って家に帰り、布団にくるまり大声で泣いた。