桜田課長の秘密
雑談をしているうちに、色鮮やかな料理が次々と運ばれてくる。
「巴ちゃんは、食べ物のシェアとか平気な人?」
「はい、大丈夫です」
「良かった。全種類、食べて欲しかったから」
決して押し付けがましくない気遣いが心地よかった。
普段の私なら、ここで警戒心というストッパーが発動する。
でも、なぜだか今日は、目の前の無邪気な笑顔を素直に受け止められた。
「わ、美味しいっ」
手際よく取り分けてくれたフォーの優しい味に驚いた。
「でしょ、日本人好みの味付けだよね」
「はい、今まで食べたフォーの中で一番です」
お世辞ではなく、他の料理も絶品だった。
「トモエ、アイスも食べろ」
私が全ての料理に感動するのに気を良くしたらしい。
ティンさんが、アイスを持ってやってきた。
「おいティン、俺のは?」
「トモエだけだよ。リョーヘー、レディーファースト知らないのか?」
国籍の違うふたりの男がじゃれ合う様子は、なんだか微笑ましい。
「巴ちゃんは、食べ物のシェアとか平気な人?」
「はい、大丈夫です」
「良かった。全種類、食べて欲しかったから」
決して押し付けがましくない気遣いが心地よかった。
普段の私なら、ここで警戒心というストッパーが発動する。
でも、なぜだか今日は、目の前の無邪気な笑顔を素直に受け止められた。
「わ、美味しいっ」
手際よく取り分けてくれたフォーの優しい味に驚いた。
「でしょ、日本人好みの味付けだよね」
「はい、今まで食べたフォーの中で一番です」
お世辞ではなく、他の料理も絶品だった。
「トモエ、アイスも食べろ」
私が全ての料理に感動するのに気を良くしたらしい。
ティンさんが、アイスを持ってやってきた。
「おいティン、俺のは?」
「トモエだけだよ。リョーヘー、レディーファースト知らないのか?」
国籍の違うふたりの男がじゃれ合う様子は、なんだか微笑ましい。