幼なじみの彼とわたし
でも、今のわたしにはこれだけでじゅうぶん。
ここから離れられなくなりそう。
わたしだけのものになればいいのに。

泣いていたはずなのに、そんなことを思っていると涙は止まっていたみたい。


するとだんだん睡魔も襲ってきた。
遥ちゃんが何か言ってる気がしないでもないけど、いつの間にか意識が。。。


「…遥ちゃん?あ、ごめん、寝ちゃってた」

「あ、ごめん、起こした」


遥ちゃんが体を動かしたようで、その刺激で目が覚める。
泣き疲れたのかな、まだ眠い。
目もしょぼしょぼする。


「いや、寝るのはいいんだけど。どうしても気になって。聞いてもいい?」

「え、うん、何?」


何聞かれるんだろう。
改まって「聞いてもいい?」って聞かれると構えてしまう。


「そんなに泣くほど辛いことがあったの?失恋って…、本当?」


……っ!!

…なんで知ってるの?
いずみんは勝手に遥ちゃんに言うような人じゃない。

なんで…?


「あぁ、ごめんごめん。泣くなって。せっかく泣き止んでたのに。亜衣に泣かれると、俺、本当どうしていいかわかんないんだよ」


目の前には焦った様子の遥ちゃん。
いつの間にかまた涙がこぼれ落ちていたみたい。
本当に困ったような、でも優しい表情で、わたしの顔を両手ではさんで親指で流れ落ちた涙を拭ってくれる。
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