幼なじみの彼とわたし
「で。誰が誰に?…てかさ、亜衣紗の好きな人って遥平くんじゃないの?」

「…知ってたの?」


なんとなく恥ずかしくて、俯いてしまう。
ほっぺも赤いかも。


「今さらすぎ。昔から亜衣紗には遥平くんしかいないでしょうが」

「え?そうなの?」

「は?」


わたしの気持ちは中学の時から千尋にはわかってたってこと?
わたしなんてついこの間気づいたのに。


「で、いつ気持ちに気付いたの?」

「この前のオトメさんの時に好きかもしれないって思い始めて、本当に好きって思ったのがこの前の水曜日」

「で?失恋したのは?」

「……その水曜日」


話すたびに自分の声が小さくなっていく。


「……はぁ!?」


このタイミングで料理が運ばれてくる。
この話は一時休戦。


「おいしそうー!!」


千尋はさっきまでの取り調べ官のような表情から一転、満面の笑みになっている。
やっぱり千尋は笑っていたほうが似合ってるな、なんて思いつつ、パスタやピザをとりわける。


「「いただきまーす」」


おいしい。
千尋もおいしそうに食べている。
大好きな明太子のパスタを満喫していたのに。


「意味がわからないんだけど」

「え?」


何の意味がわからないっていうんだろう。


「まずひとつめ。中学の時からしか知らないけど、亜衣紗、中学のときにはもう遥平くんのこと好きだったでしょ?なんで、あの日なの?本当にあの日?」


あの日、とは、オトメさんの日だ。
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