幼なじみの彼とわたし
「で?何を悩んでるの?」

いずみんは、わからないと言った表情だ。
箸をくわえたままこちらを見ている。


「うーん、だからね・・・。好きっていうのは自覚しつつあるんだけど…。なんて言ったらいいんだろう…。もしかしたら幼なじみだから好きなのかもしれないし、近くにいるから好きと錯覚してるのかも知れない。何て言うか…、信じられないというか…」


自分でも呆れるほど自分の気持ちを言葉にできない。
いずみんはふんふんと聞いてくれていたけど。


「亜衣紗ちゃん、もっとシンプルに考えたらいい気がするなぁ…」

「うん…」


言ったあとサラダを口に運んでいる。
シンプルに、かぁ。
好きか嫌いかってこと?
それなら、“好き”なんだけどな。

言葉が思い付かず、そのあとはしばらく沈黙の中、ふたりで食べ物をつつく。


すると、いずみんは「わたしが勝手に言うのはよくない、というか、ルール違反だとは思うんだけど」と前置きをして、またわたしの方を見てきた。


「西本くん、好きな人いるんだって」

「……!?」

「だからー、西本くんに好きな人!」

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