【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。
「僕が三浦からお礼言われる意味がわからない」
……ん?
「三浦は刹那の"ただの幼なじみ"なのに。なにが。ありがとう?」
ちょっと。
なに突っかかってるの、セロ。
「カレシ面してるのかな」
セロの言葉に、いつも爽やかなタスクの顔が少し引きつったように見える。
「やめてよ、セロ。そんな言い方――」
「僕、刹那のこと好きなんだ」
――――!?
タスクが目を見開いて、セロを見る。
そりゃそうだ。
雲雀高校の王子が、とっても地味な幼なじみのことを好きなんて、予想外だろう。
わたしも驚いているよ。
ありえない。
なに言っちゃってくれているの?