【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。
「ごちそう……え?」

「まあ、期待してなかったけれど。所詮こんなものよね」


血……?


「さて、行きましょうか」

「いくって?」

「言ったでしょう。刹那を連れて行きたいところがあるって」


うん。

たしかに、言われた。


言われたよ?


だけど、今、そんなことより……


「大通りまで出ましょう。車を拾わないとね」


ゴクリ、とつばを飲み込む。


「さっきの。アキラさんの……血?」


雛の口元についていた、血は。


「そうよ」


――――ご馳走になっただけ


「飲んだ、の?」

「ええ」

「……なんで」


すると雛は立ち止まり

薄笑いして、わたしを見つめた。


「あのね、刹那。これは秘密にしておいて欲しいのだけれど」
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