【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。
――――え?
雛の、笑った時に見える
愛らしい八重歯が
みるみる鋭くなっていくのを見て
思わず、怖じ気づいてしまう。
――――コワイ
大丈夫って言ってくれたけど
それでも
「待っ……て。雛」
「なあに」
「心の準備、を……」
「えー……。ここにきて、おあずけ?」
「深呼吸させて!」
「ごめんね、刹那」
「え?」
「待てないわ」
雛の口が――牙が、わたしの首筋に近づいてくる。
「……あら」
――――?
「こんなものつけられてるじゃない」
「え?」
「さっきの金髪? それとも……。まあ。そんなことは、今どうだっていいわ」