【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。


――――え?


雛の、笑った時に見える


愛らしい八重歯が


みるみる鋭くなっていくのを見て


思わず、怖じ気づいてしまう。


――――コワイ


大丈夫って言ってくれたけど

それでも


「待っ……て。雛」

「なあに」

「心の準備、を……」

「えー……。ここにきて、おあずけ?」

「深呼吸させて!」

「ごめんね、刹那」

「え?」

「待てないわ」


雛の口が――牙が、わたしの首筋に近づいてくる。


「……あら」


――――?


「こんなものつけられてるじゃない」

「え?」

「さっきの金髪? それとも……。まあ。そんなことは、今どうだっていいわ」

< 331 / 484 >

この作品をシェア

pagetop