Keeper.ll
「鍵借りたけど使わなかったね~」
『ご飯食べた後に遊びに行って来たら?』
「えっ、里香ちゃんは行かないの?」
『上にまで登るのがめんどくさいの』
「まさかお前が空き教室で食べたいって言ってたのってそれが理由なのか?」
『まさか』
いや、それも五割くらいあるけれど。でも上から見下ろす係と下で待機する係と二つのグループに分かれても良かったかもしれないな。
『十勝は?屋上行かないの?なんか雪と千歩は行く気満々みたいだけど。』
卵焼きを口に放り込みながら尋ねる。相澤が作る卵焼きはいつも中が半熟気味だ。私はそれが結構好きだが今回の卵焼きにはしっかり火が通っている。どうやら夏は食中毒が心配だから念入りに火を通しているらしい。火入りが弱めのほうが好きなのか?と聞かれたからそうだと答えたら弁当に関係のない時なら作ってやると言ってもらった。やった。
「俺は暑いのが嫌いだから出たくない。なんなら昼休憩が終わるまでここにずっといたいとすら思っている。」
「龍は暑いの嫌いだもんな俺もここにいるつもりだが律はどうすんだ?」
龍喜は特に暑いのに弱いもんね、と時友が笑いながら質問に応じる。