Keeper.ll




まず、リレーは一年生から走る。いわゆる学年の順番である。まぁいたってシンプルなものだ。


千歩と永富はリレーで走る順番が奇数のため校門側へ、私たちは反対側へと移動する。軽快な音楽に乗りながら、多くの拍手に包まれながら、ゆっくりと門をくぐりスタート位置まで移動する。永富が出ているからだろうか?騎馬戦の時ほどではないが先ほどの競技よりは女子の声援が増えている気がする。


これ、2年の出場の時はだいぶうるさいんじゃないか?

時友も相澤も、そして十勝もいる。


「せっかくだし、総長と副総長の一騎打ちとか俺見てみたかったです」

『うわ、びっくりした。帯刀か。』

「はい、帯刀です。絶対に驚いていないだろってリアクションありがとうございます。」


別に驚かすつもりもなかったんですけどね、と付け加えた帯刀になんか申し訳ない気がして謝ったら面白いですね、と笑われた。


そして帯刀はもう一度同じ質問を繰り返す。

「里香さんは見たくありませんか?」


リレーは徒競走とは違って、個々の能力を示す競技ではない。グループだ。だがそれとは別にしても

『見てみたい』

「ですよね、俺も実現しないかな~って淡く期待してるんです。なんか、2,3年に一度あるらしいですよ。パワーバランスを考えて、とか。ただ単純に総長と副総長が戦いたいからだとか。よくわかりませんけど十勝さんと相澤さん、歴代のほうでもかなり強いらしいんです」

昔は余興としてあったらしいんですけどやっぱり勝敗が絡むとなると難しいですよね、と帯刀は笑った。

2人が負ける姿が想像が出来なくて、なんて返せばいいかわからなくて、なんとなく帯刀と同じように微笑んだ。

< 119 / 145 >

この作品をシェア

pagetop