Keeper.ll




「ただいま~!りかちん、ちゃんと僕の活躍見てた~?」

ここは奇数の列、永富はトップバッターで走っている。本当ならば辿り着くのは偶数列の後ろのはずだが何故ここにいるのだろう?と思うかもしれない。

1番の人は1周走るんだっけ?


『まぁ、それなりには。』

「お疲れ様です、永富さん。ぶっちぎりで一位でしたね!かっこよかったです!」

「ありがと~望!それに比べて、それなりのりかちんは何〜?」

もう、と怒ってくる永富を見て練習の時に千歩が同じようなこと言っていたなぁと思い出した。

『ごめんって、見てた見てた。かっこよかったよ。』

「んも〜、棒読みじゃんか〜!まぁいいや僕は1位でバトン渡したしね、任務完了〜。」


「あの、」

「ん?」

帯刀がそっと、口を挟む。

「さっき、里香さんが言ってた普通ならって、どういう意味ですか?」

『……なんの話しだっけ?』

「屋上でつまらない遊びをしてた話じゃない〜?」

『それ永富が提案したのに自分でつまらないとか言っちゃう?』

「ええ〜?よく分からない〜。そんなことより質問に答えてあげなよ。」

『はぁ……いや、すること何も無いし。楽しい遊びって何?屋上行って鬼ごっこでも?これから嫌ってほど走るのに……?』

「そうですよね、休憩的な意味合いが強いんですね。」

「りかちんの嘘つき〜」

『うるさい。……強いて言うなら、屋上に行ったのは、敵がいつ来るか分からないから休み時間の間でも見張っておこうかと思って。私はそのつもりで上にのぼったよ。永富もそうなんじゃない?そっちに気を取られてるから激しく動くゲームとか頭使うやつは極力避けたかっただけだよ。』

< 121 / 145 >

この作品をシェア

pagetop