eternal〜守りし者〜
将季は悠奈の手の甲に零れ落ちる滴に胸を熱くした。


『母上、長きに渡り注がれた愛…私は幾度も救われた。誠に感謝しております。どうか、これからは思う存分自由を生きて下され。きっと…父上もそう仰ったのだと思います。』


『……ぁりがとうございます……。』



襖の向こうで聞いていた佐護路は大吾の部屋へと向かった。


『おぉ、佐護路…入れ。』

『いよいよだなぁ、大吾。』

『…ん。あの将季様が…将軍か…。』

『まるで昨日の事の様だ…。身体も細く弱々しい若が…今日…覚醒しやがった。』

『なんと…。』

『殿が覚醒された時も…まさに赤山の合戦の最中…お流維様がご危篤との一報を受けた後の事…。血は争えん。』

『と…申すと…?若は殿のご危篤を察したと申すのか?』

『そうでは無い…。だからお主はいつまで経っても覚醒出来んのだ。勢いだけで生き残った命に感謝しろッ。』

『佐護路…お主はその…物事をハッキリ言わんのが悪い癖じゃ!さっさと申せ。』

『大吾も聞いてただろ…守るものが出来たと。』

『…あぁ…守るもの……何じゃ?』

『……話にならんわ。』

呆れる佐護路に大吾は首を傾げる。

『お主より息子の方がよっぽど察しが良い。』

『んん?空我が何じゃ?はっきり申さんか?』
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