eternal〜守りし者〜
朝、部屋を出る前…空我から寝夜での事を堅く口止めされた意味すら理解出来なかった奈緒。それでも、優しく美しい歳上の将季に恋心を抱いた事は今も強く心に残っている。寝夜の度に、どこか兄を思わせる様な無邪気な笑顔や凛とした横顔。奈緒を笑顔にさせてくれる将季にどんどん惹かれていった。いつしか、少女から女へと気持ちが揺れ動いた奈緒はいつもの様に先に布団に横たわった将季に近寄り服を脱ごうとした。それを見た将季はすかさず奈緒の腕を掴んだ。"何をしてる?"奈緒の手が震えていた。"いぃんです。私はもう子供ではありません。どうか、私にお触れになって下さいませ。"顔を赤らめる奈緒に将季の顔は今まで見せた事のない怒りの表情へと変わった。"言っただろ?俺はお前を綺麗な身体のまま里に返すと…。二度と馬鹿な事はするな。"そう言って奈緒に背を向けた。奈緒は怖かったのと悲しかったのが入り混じり涙を流した。"私はただ…将季様をお慕いしているだけで…。私がまだ子供だから…そう…思っておりました…。"すると、将季は布団を被ってしまった。"ならば…他の艶女はお抱きになられるのですか?"声を荒げる奈緒に空我は"奈緒殿、お静まり下さいませ。"と襖の向こうで訴えた。将季は布団から出ると"そなただけでは無い。俺は誰も抱いてはおらん。"そう言って部屋を出て行ってしまった。