eternal〜守りし者〜
二度と寝夜に呼ばれる事は無いと思った奈緒は酷く落ち込み傷付いた。そんな奈緒をお松もまた気に掛ける日々が続いたが、"寝夜での事は話せない"と言い、お松にはどうする事も出来なかった。ただ側で奈緒を見守る事しか…。それでも、ずっとお側に仕える次女として、奈緒の乙女心に気付かない訳が無い。あの夜、何があったかは分からずとも寝夜の途中で将季が部屋を出て行った事実にただならぬ様子を感じ取っていた。食事もままならぬ様子にお松は空我の元を訪ねた。16で城に連れて来られ、恋心を抱いただけの娘を哀れに思った空我は将季にこれまで通り接してやってはくれぬかと頭を下げた。将季は表情を曇らせたが、渋々それを快諾した。久しぶりに寝夜に呼ばれた奈緒は舞い上がった。お松は奈緒に笑顔が戻った事に安堵した。久々に顔を合わせた将季に奈緒は自分の無礼な振る舞いを詫びた。"奈緒は、こうして将季様のお側に居られるだけでもう…十分にございます。"そう伝えると、奈緒に再び将季との2人だけの時間が与えられ空我も襖の向こうで笑みを浮かべた。だが、枕元に置かれた将季のお守りに触れた事で事態は変わった。"このボロ布の袋は何ですか?"奈緒がお守りを手にすると将季は"それに触れるな!"そう言って奈緒からお守りを奪った。