eternal〜守りし者〜
『鈴…最後だから、これだけは言わせて。』


お凛は手をつき深々と頭を下げた。


『えっ、お凛様?』


鈴は驚いた。



『誠、お世話になりました。』


そう言って顔を上げるとお凛はスッと笑顔に戻り手を叩くとこう言った。


『はい!お仕舞い。さっ、日が暮れる前に此処を出ますね!』


鈴は呆気に取られた。


『…えっ!?それだけッ?』


立ち上がろうとするお凛を鈴は必死に引き止めた。



『あっ、あっ…あの、私からも宜しいですか?』


『いい!別れを惜しむのは苦手だ。』


そう言って笑ったお凛は手荷物を抱え部屋を出て行ってしまった。


『えっ?あっ、えぇぇぇぇぇ!?』


鈴は慌ててお凛の後を追った。

廊下で急立ち止まるお凛に鈴は軽くぶつかった。

『も…申し訳御座いません、お凛様!』

『ねぇ鈴、この廊下どっち?こっち?』

鈴はなんだかモヤモヤした気持ちのまま城の出口へとお凛を案内した。そこには、空我の姿もあった。お凛は空我の前で立ち止まるとお辞儀をし、一言お礼の言葉を述べた。

『お世話になりました。』

『ご苦労であった。』

『空我様、鈴の事…お頼み申し上げます。』

『うん。』


お凛は振り向く事無く籠に乗るとそのまま出立してしまった。
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