eternal〜守りし者〜
やはりモヤモヤが取れない鈴は叫んだ。

『お凛様ぁッ!』

そして籠を追いかけようとした。
しかし、それは空我によって遮られた。


『離してッ空我ッ!お別れがまだなのッ!』


『そのまま行かせてやれ。これがお凛殿の望みなら…このまま此処で幸運を祈ってやれ鈴!』

空我の言葉に追うことをやめた鈴はその場で叫んだ。

『ありがとうございました〜!鈴はッ、鈴は幸せに御座いましたぁぁぁッ!!』


そう叫んだ鈴を空我は強く抱きしめた。
そして鈴は空我の胸で子供の様に泣いた。


鈴の叫びは籠の中のお凛にも届いていた。
お凛はそれまで耐えていた涙が溢れ出るのを止めようと平常心を装ってはいたものの、袖からあの似顔絵を出し開き見ると、その涙は一気に溢れ出した。鈴のいる門からどれほど離れたのかも分からないお凛は、その事に気付かれまいと、必死に声を殺した。

こうして2人の別れの時が過ぎて行った。

お凛は村へ戻ると、その足で幼馴染みの元へ向かった。寝夜での事は城の外でも他言無用とされたが、お凛は綺麗な身体のまま返された事だけは伝えた。そして、鈴という大切な次女との出会いや将軍将季様のお人柄など話は尽きなかった。その後、2人は祝言を挙げお凛は3人の子宝に恵まれた。最初の文は鈴の方から送られた。そして、お凛は3番目に産まれた女の子に"鈴"と名付けた。
< 51 / 154 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop