eternal〜守りし者〜
空我はお凛との別れを終えた鈴を部屋まで送った。


『…大丈夫か?』


『……うん。』


殺風景な部屋を見渡し空我は奥へと進んだ。


『初めて入ったけど、お前…荷物これだけか?』


鈴の荷物は風呂敷1枚分。鈴が此処で与えられていた衣装は既に次に当てがわれた部屋へと運ばれていた。


『じゃあ…この布団、運んでやるよ。』


『………うん。ありがと…。』


空我は布団を抱えると鈴を置いて出て行った。1人になりたいという鈴の気持ちを察したのだ。


ガランとした部屋の中で鈴もまた目を閉じてお凛との思い出を目蓋の裏に駆け巡らせた。


ゆっくり息を吐き出し目を開けると、自分の部屋から風呂敷持ってこの部屋を出た。新たに当てがわれた部屋へ行くと、空我が運んでくれた布団に顔を埋めた。


『鈴?』


その声に飛び起き振り返ると将季が立っていた。


『将季…様。』


『よい。周りに取り巻きがおらん時は様を外して構わん。』


そう言って部屋に入ると鈴の前に座り込んだ。


『なんて顔してんだよ…。』

泣いて泣いて泣いた鈴の顔を将季が優しく摩った。今にも泣き出しそうな鈴を見つめる将季の顔はとても穏やかだった。

『……今だけ…今だけは……。』

鈴が声を振り絞った。

『…ん?』

鈴は初めて将季の胸に顔を埋めた。
将季は一瞬驚いたが、そっと鈴の頭を撫でそれを受け入れた。
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