eternal〜守りし者〜
私は怖気付いたのです。ですが、それが本心でもありました。すると、将季様はお顔に笑みを浮かべてこう仰った。"案ずるな"と。将季様は待ち人はどんな相手かと尋ね、そのまま眠りにつくまで私の話を聞いて下さいました。その時分かったのです。将季様は艶女を抱く気など無いのだと。そして、幾度かの寝夜をお喋りで過ごしていく中で将季様にも想い人がいるのだと悟りました。鈴の話を聞いて下さる将季様のお顔を見ていて、その想い人が誰なのかという事に気付かされました。そして、その事を鈴に伝えたいと何度思った事か…。しかし、それは決して許されず悩む日々が続きました。鈴が将季様の事をあまり話さなかったのは私への気遣いだったのか…それとも自分の想いを封じているのか…。そんな事を思っていました。私も鈴に伝えたかった。将季様のように"案ずるな"と。鈴がいつも身に付けているお守りと同じ物を将季様もお持ちでした。いつか、身分やお立場も関係無くお二人が結ばれる事を心から願っております。将季様なら、きっと城の決まり事など全て取っ払って下さるのでは無いかと思えるのです。必ず鈴を幸せにして下さると。私はこの城で心から笑い合えた鈴だからこそ、その幸せを願いたい。そして、その鈴の為に私も必ず幸せになると誓いたいのです。城の外に居ても、いつもあなたを想います。どうか、どうか鈴、生きて。


お凛

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