eternal〜守りし者〜
鈴は目に涙を浮かべていた。


『………そんなコト…許されるの…?』


鈴は、この城で命を懸けて将季を守る為だけに厳しい修行を耐え生涯この城の為に命を燃やすのだと叩き込まれて来た…。そんな自分に自由など…女子としての幸福が訪れるなどと…夢にも思っていなかった。



『もう…俺の為に戦うな…。命を懸けるな。それが使命だと言うのなら、俺の子を産み母となれ。それだって命懸けだと言うではないか…。さすれば、その子を守る事こそがお前の使命と言う事にはならんか?』


将季の言葉に鈴目から涙が溢れた。

『……私が子を……?』

将季は優しく頷く。

『……母に……?』

そっと頷く将季。


『この城へ来て…夜明けが、こんなにも明日が待ち遠しいと思えた事は無かった……。』


鈴は将季の目を真っ直ぐ見つめた。その瞳を将季は優しく見つめ微笑んでいた。


2人はそのまま目を閉じた。夜が明ける頃、将季は鈴の寝顔を見つめ頬を撫でるとそっと自分の部屋へと戻って行った。


将季が出て行くと目覚めた鈴は、暫く将季の温もりの残る布団の中で幸せを噛み締めていた。いつもより少し早めに井戸へと向かった鈴。夢では無いと、股に残る僅かな痛みがそれを教えた。


『どした?なんか歩き方おかしくないか?』


空我の声に鈴は驚いて振り向く。


『はッ!?ちょっと、やめてよ気配消すの。驚くじゃない!』


『なんだよ…城の中じゃ気を抜いてんのか?』

『そういう訳じゃ…。』

『顔に書いてあるぞ。』

『何が?』

『将軍に抱かれた…ってな…。』
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