eternal〜守りし者〜
空我が大吾の肩を叩くと大吾は目を覚ました。


『……はっ!』

身体を起こした大吾に空我は安堵した。周りをキョロキョロと見渡し状況を飲み込めない大吾に空我は笑みを浮かべた。

『父上…もう、終わりもうした。駿流美の勝ちにございます。』

『…なんと!?…そうか…そうかッ!』

そう言って笑い出す大吾に皆笑みを溢した。
鈴はどこか悲しげな笑みではあったが、その表情も終わった事への安堵感へと変わっていった。

権蔵が大吾に手を差し出した。

『すまなかったな、大吾。』

その顔に、昔の面影を見た大吾は状況が把握出来ていないままではあったが、差し出された手へと自然と自分の手が伸びていた。

『…よかった。いや…なんや分からんが…権蔵は権蔵。それだけは、よぉ〜分かった。』

立ち上がった大吾はそう言って目を潤ませた。

将季は鈴の元へ寄ると、鈴の頬を撫でグッと抱き寄せた。

『お前を守ってやれんで悪かった。許せ鈴。』

『…ご無事で…何よりです…殿。』


権蔵はそれを見て大吾の方に視線を向けた。


『…そう言う事じゃ。』

得意気に頷く大吾に空我は呆れ顔ではあったが将季と鈴を暖かく見つめるのだった。


『皆、城へ戻るぞッ!』

こうして、大盛軍との合戦を終えた駿流美はその名を世に知らしめた。
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