ノクターン
38

翌日、私達は 教会に隣接するホテルで 結婚式の話しを聞いて 東京に帰る。


ブライダルの担当者が 親切に細かく案内してくれた。
 


今まで、結婚式の事は あまり考えていなかった。

二人で居られれば それで良いと思っていたから。



でも 具体的に見てしまうと それはやっぱり憧れで。

純白のウエディングドレスで 智くんと愛を誓いたいと思う。


何度 二人で誓っていても。
 

智くんも 同じ気持ちだったと思う。
 



「私。お色直しは したくないなあ。白のドレスだけでいいかな。」と言う私に
 
「それならドレスは レンタルじゃなくて オーダーしようよ。麻有ちゃんの為だけのドレスを 着てほしいなあ。」

と言ってくれる。
 


「お父様とお母様にも 相談しようね。招待する人とかも。」
 


「本当に、忙しくなるよ。これからは。」



智くんは、満足そうに言った。
 

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