ノクターン

智くんと私の毎日は 甘い幸せに満ちて 順調だった。


昇進しても智くんは 特に帰りが遅くなる事もなく。

帰りに待ち合せて 食事をする事もできた。


夕食の後は 二人寄りそって 仕事の話しや 結婚式の話しをする。
 


休日は 松濤の実家に顔を出す。

たいがい お兄様達も来て 賑やかに過ごす。


結婚式の招待客を決めたり 披露宴の流れを決めたり。
 


2月の最初の日曜日に 私達は、お父様達と一緒に軽井沢へ行く。

そして結婚式と披露宴の詳細を 打ち合わせる。

私の両親も呼んで 賑やかな時間になる。
 


あとは招待状を出して 最終人数を決定する事と 披露宴の進行を決めるだけでよい。

私達も ご両親も ほっとしていた。
 

打合せの後 そのままレストランで みんなで食事をする。
 

「それで、結納なんですが。再来週の日曜日は ご都合はいかがですか。」

智くんのお父様が 私の両親に聞いてくれる。
 

「うちは、日曜日なら 大丈夫です。」父が答える。
 


「再来週は 大安なので。顔合わせも兼ねて 上の息子夫婦も連れてきたいのですが。場所は このホテルで。いかがでしょう。」

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