あなただったんだ
最初のデート?は、八景島シーパラダイスだった。カップルがいっぱいで閉口したが、不自然でないくらいの距離をおいて、豊と水族館を楽しんだ。考えてみたら、悠也とは来たことがなかったな。
・・・と思ったら、豊が固まっていた。目線の先をたどっていくと、腕を組んで歩く、悠也と夏海。
「・・・出よう」
豊が言うと、奈菜を置いてさっさと歩いて行った。
「待って・・・豊くん」
ゲートを出ると、必死に涙を抑えていた豊がいた。
「泣いても、いいよ。私も、泣きたい」
ぎゅっ。豊を抱きしめた。胸の中で泣きじゃくる豊。奈菜も声に出さずに涙を流していた。
どれくらい、経っただろう。豊がようやく泣き止んで、奈菜の胸から離れた。
「ごめん・・・ありがとう」
「ううん。・・・気持ち、分かるし。えへへ、私も、びっくりしちゃった、偶然ってあるんだね」
ぶわっ。今度は奈菜が涙の洪水になった。
「お返し」
豊が、奈菜をぎゅっと抱きしめてくれた。悠也と別れて、思いっきり泣くことが出来たのは、これが初めてかもしれない。
・・・と思ったら、豊が固まっていた。目線の先をたどっていくと、腕を組んで歩く、悠也と夏海。
「・・・出よう」
豊が言うと、奈菜を置いてさっさと歩いて行った。
「待って・・・豊くん」
ゲートを出ると、必死に涙を抑えていた豊がいた。
「泣いても、いいよ。私も、泣きたい」
ぎゅっ。豊を抱きしめた。胸の中で泣きじゃくる豊。奈菜も声に出さずに涙を流していた。
どれくらい、経っただろう。豊がようやく泣き止んで、奈菜の胸から離れた。
「ごめん・・・ありがとう」
「ううん。・・・気持ち、分かるし。えへへ、私も、びっくりしちゃった、偶然ってあるんだね」
ぶわっ。今度は奈菜が涙の洪水になった。
「お返し」
豊が、奈菜をぎゅっと抱きしめてくれた。悠也と別れて、思いっきり泣くことが出来たのは、これが初めてかもしれない。