あなただったんだ
その日は、夕方に別れた。あぁ、どんな顔して、月曜日、豊くんに会えばいいんだろう。あんなに泣いちゃって・・・って、豊くんが先だったんだけど。

考えていたら、なかなか眠れなかった。昨日までは、悠也への未練で眠れなかったのに。気付けば、豊くんのことを考えてる。まさか、私、豊くんのことを好きになった・・・?まさかね。

バツ、バツ、と打ち消して、眠りに集中する・・・眠ろう眠ろう、と思うと余計に眠れない。カモミールティでも飲もう、とキッチンに向かうと、スマホがLINEの通知を知らせる。見ると、

<ゆったん>こんな遅くにごめん。寝るときは電源を切ってることを祈る。君のことが頭から離れなくて・・・なんでかな、夏海とは、全然違うタイプなのに、君に惹かれる僕がいるんだ。

ゆったん、って呼ばれてたのかな、ってちょっと思った。豊くんの可愛いイメージにぴったりの呼び名だ。私に惹かれてるって・・・。

<ゆったん>傷を舐めあう関係じゃなく、真剣に、恋人候補として考えてくれないかな。

どう、返したらいいんだろう。私は、まだ、悠也のことが気にならないでもない。こんな状態で、YESって答えていいんだろうか。

<ナナ>答えは・・・少し、考えさせてもらってもいいかな。来月の第一日曜まで

既読になったが、なかなか返信が来ない。10分くらいして、やっとあった。

<ゆったん>分かったよ。待ってる。

ドキドキドキドキ・・・鼓動が早まる。

こんな状況で、明日、豊くんの顔をまともに見れるんだろうか。

カモミールティでも飲んで、落ち着かなきゃ。
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