『先生の色』〜桜の下で始まった恋は、色を変える〜

「ごめん、おまたせ!」


体育館側の入り口から
小林くんの声が聞こえた



「ゲホゲホ…
じゃ、また明日…
ゲホゲホ…
ありがと…」

先生はお礼を言って私に背を向けた



教務室に向かう先生の後ろ姿を見送った



「今日、立花さんの方が早かったね
美術室の電気消えてたから急いで来た
…なんか、あった?」


先生の姿に気付いて
小林くんが聞いてきた



「先生、風邪気味みたいだったから
大丈夫かな…って」



「美術の時間も咳してたね…
…心配?」



心配…



「でも、先生、大丈夫って言ってたから…」



大丈夫だよね

私が心配しなくても



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