『先生の色』〜桜の下で始まった恋は、色を変える〜
「今日の朝、傘が壊れた」
靴を履きかえながら小林くんが言った
確かに今朝は風が強かった
「弁当忘れたし
朝からついてなかった…」
傘のない小林くんに傘をさしてあげた
「ありがとう…オレ、持つ」
小林くんが私の傘を持ってくれた
ふたりでひとつの傘に入った
天気雨の…
先生を思い出した
先生、大丈夫かな…
今日、私は先生を選べなかった
「今日、オレ、ついてないと思ったけど
ついてるのかも…」
小林くんが嬉しそうに言った
今日も後ろから
先生の車が通り過ぎた
ふたりで傘に入ってるところ
先生に見られたくなかったな