『先生の色』〜桜の下で始まった恋は、色を変える〜
「立花さんといると…
オレも大人でいれなくなる」
隣から先生の声が聞こえてきた
「純粋無垢で…真っ直ぐで…
立花さんといると
どーしたらいいか、わからなくなる
…
好きになったらダメなのわかってても
好きになってしまった
…
出会ったのが悪いんじゃなくて
好きになったオレが悪い
…
…
再会して、オレも嬉しかったよ
オレも、バカかな?
…
会いたかったよ
オレも、ずっと…
…
…
だから、
泣かないで…
…
もぉ泣かせたくない…」
先生…
先生の声を聞いてもっと涙が出た
腕で涙を拭いた
「寝てなかった?聞こえてた…?」
私は黙って頷いた
「じゃあ、泣かないでね」
先生は私をそっと抱きしめて
髪を撫でてくれた
「まだ、言いたいことあるけど…
…
オレ、酔ってるのかな…
…
明日、起きたら、言うわ
…
おやすみ…」
ーーー
私の額に先生は口づけた
「先生…
私は、酔ってても…酔ってなくても…
ただ、先生が、好き…
ずっと、好きだった…
また会えて…よかった…
…
おやすみなさい」
先生の腕の中
先生の鼓動を聞きながら
私は目を閉じた…