戀のウタ
「…今はほんの少ししかどうにか出来ないけど。でも時間がちゃんと扱えるようになって技術転用されるようになれば困ってる人や命の危ない人を守れるかもしれない。…守りたいんだ、沢山の人を。」


 『守りたい』


 最近よく恭介が口にする言葉だ。

 最初はなんでかと思っていたけど自分の力をそういう風に使いたいと願っていたから口にするようになったのだとアタシは今頃になって気付いた。


「まぁ守るも何も規定値の能力も発揮出来ない、馴染みの人間が危機に晒されないと力も発揮出来ん兵士としても兵器としても三流以下の代物だがな」


 後ろから聞こえた低く容赦無い言葉にアタシと恭介ビクリと震える。

 見れば先ほどまでだんまりを決め込んで壁に凭れていた氷川の言葉だった。

 冷たく射抜くような視線がアタシと恭介に注がれる。


「兵器…って」

「氷川さんそのことは」

「いずれ知られる話だ。もういいだろう俺は持ち場に戻る」

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