続・隣人はクールな同期でした。
それどころか
あっという間に状況が変わり…
「大丈夫か!?
苦しいのか!?」
危ない雰囲気はなくなり
恐ろしい目つきも解消されて
ただただ焦りと不安に陥っているように見えた。
アタシの後ろでは
風見くんが愕然と言葉を失っているけれど…
それもそうだね。
人が目の前で苦しみだせば
いくら魔性の男のコでも
平然とはしていられないか。
「大丈夫、平気…
それよりもジンが落ち着いてくれたなら
たまには発作も役に立つね…」
『ジンのせいでもあるんだからな!』と
叫びたい気持ちを落ち着かせた結果
嫌味にも思える冗談を口にしていた。
頭も冷めたらしくて良かったけど
何度もこんな姿を見せているせいで
争いの仲裁までもが発作で収まるなんて…
本当、皮肉。
「セツナさん…
どうしたんですか…?」
未だ状況が呑み込めていない風見くんは
目を丸くしながら固まっている。
「大丈夫だか―――」
「お前には関係ねぇだろ。
話し掛けるな」
言い終わる前に
半ギレ状態のジンに言葉を遮られてしまった。